自営業とかの人は当たり前に知っている内容だとは思いますが、
自分自身が企業に勤めるサラリーマンで、あまり税金のことを考えなくても問題なく過ごしています。それでも“ふるさと納税”をするようになってからは、少しずつ勉強しています。少しでも仕組みを知ると新たに分かることがあるので、まだ知らない人の為になればと思います。素人が税金全般を知ることは難しいですが、“関わる事だけでも知りたい。”その様な考え方の人は是非参考にしてみてください。 給与所得の源泉徴収票も少しは理解できるかも。
今回は、税金の計算をする過程での“控除”されるタイミングを理解することが目的です。
控除(こうじょ)とは、”金額などを差し引く”という意味。
収入と所得の違い
話を進める前に、収入と所得の違いはわかりますか?
自分は数年前までは、“額面”とか言われてもよくわかっていませんでした。そんなことも知らないレベルの人間でも少しずつ勉強していくと、なんとなくで理解していたことも分かってきます。
収入と所得は違います。
収入(年収)とは
何も差し引かれていない総支給額のことを指します。年末に渡される源泉徴収表の“支払い金額”欄に記載されている金額になります。給与振り込みされる実際の金額や、 手取り額では無いので間違えないようにして下さい。
所得とは
収入から“経費”を差し引いた金額になります。
一般的に会社員の経費は、“給与所得控除”というものになります。
令和2年分以降 の計算では、
660万円以下の収入の方の給与所得控除(経費)は、収入の20%+44万円です。
ご自身の給与所得控除額を知りたい方は、詳しくは国税庁のサイトで確認してみて下さい。
本題、“控除”されるタイミングについて知る 。
経費(控除)は、収入に対して使える控除
収入から、経費(控除)を引くことで“所得”が求められます。 その際に利用できる控除の代表は、
- 給与所得控除
- 公的年金控除 等
例えば、収入が660万円のサラリーマンの方】
660万円以下の収入の方の給与所得控除(経費)は、収入の20%+44万円ですので、
1.収入の20%=660万x20%=132万円
2.経費(控除額)=132万円+44万=176万円
収入660万円から経費(控除)176万円を引いた金額484万円が“給与所得控除後の金額=所得”になります。
所得控除は、所得に対して使える控除
先ほど求めた所得から、所得控除を引くことで“課税所得”が求められます。
- 基礎控除(一般的な会社員は48万円)
- 社会保険料控除
- 生命保険料控除
- iDecoの所得控除 等
所得金額が2,400万円を超える方は、国税庁のサイトで確認してみて下さい。
一般的な方は、基礎控除と社会保険料控除、生命保険料控除をされていると思いますが、さらにiDecoの所得税控除を活用することで、税額計算の元となる課税所得を減らすことに繋がります。ここがiDecoを利用するメリットの一つです。まだの方は是非iDeCoも検討してみて下さい。
税額(納税額)を計算する
先ほど求めた課税所得に、税率をかけて控除額を引いて税額が求められます。所得税の税率は、5%から45%の7段階に区分されています。ほとんど方は下記の間に入ると思います。
- 1,950,000円~3,299,000円、税率10%、控除額97,500円
- 3,300,000円~6,949,000円、税率20%、控除額427,500円
- 6,950,000円~8,999,000円、税率23%、控除額636,000円
例えば、【課税所得金額7,000,000円】の方は、税額の計算方法は次のようになります。
上記の6,950,000円~8,999,000円、税率23%、控除額636,000円が適用されるので、
7,000,000円×0.23 – 636,000円= 974,000円
その他の区分は、国税庁のサイトで確認してみて下さい。
税額控除は、税額に対して使える控除
税額から、税額控除を差し引いた金額が最終的な納税額(所得税・住民税額)になります。
- 住宅ローン控除 等
詳細は、下記のサイトで確認してみて下さい。
ちなみに、住宅ローン控除を利用すると納税額より控除額の多い場合があり、全額控除して残った部分は住民税より控除されることになります。
所得控除と税額控除との違い
所得控除と税額控除との違いは、所得控除は課税所得を求める際の計算対処の割合を減らす控除です。税額控除は税額から直接金額を減らすことのできる控除です。
まとめ
全体的なフローはこのようになります。図解で見てイメージが出来れば、理解が早いかと思い図を作りました。
控除されるタイミングを知ることで、何がどこに影響を与えるか把握ができます。サラリーマンだけでは収入ではなかなか上げることは難しいですが、拠出した金額の全額が控除対象になるiDeCoを活用して搾取される税金をできるだけ抑えることで手元に残る金額は確実に増えます。その増えたお金を賢く投資にまわして豊かな老後を夢見ましょう♪
以上
『税金の計算の仕組みを知って、控除(こうじょ)を理解する。』でした。
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